【昭和ヒーローのロケ地】川崎市麻生区黒川・前編
川崎市黒川青少年野外活動センター
小田急多摩線黒川駅に再度行った記録です。
前回は『仮面ライダー』(1971)のロケ地を見ましたが、今回は『ウルトラセブン』(1967)『帰ってきたウルトラマン』(1971)に出てきた「黒川分校」を訪ねます。
黒川分校とは当時の名称で、現在は建て替えられて「川崎市黒川青少年野外活動センター」となっています。
以前、黒川に住んでいたとき、自治会の集会でこのセンターを利用したことがあります。
そのときは、ここが昭和ヒーローのロケ地だなんて知りもしませんでした。
小田急小田原線に「柿生」という駅があり、その近くに柿生小学校があります。黒川分校はこの小学校の分校という位置付けで、もともとは明治時代に始まった「市川塾」が学制施行により「黒川学舎」となったのだそうです。とても長い歴史のある学校です。
ちょうど『ウルトラゼブン』の放映が始まった1967年に、上級生は柿生小学校に通うことになり、黒川分校には一年生から三年生までが残って学んでいました。
黒川周辺の宅地開発が進み、黒川駅と隣の栗平駅の間に小学校ができたことから、黒川分校は1983年に閉校となります。
その跡に建てられたのが、川崎市黒川青少年野外活動センターでした。
建物は変わりましたが、校庭部分にある鉄棒などは『ウルトラセブン』当時と同じです。
『ウルトラセブン』第42話「ノンマルトの使者」に登場した黒川分校。
本編では海岸や港町の風景と組み合わせて「海辺の小学校」に見せていますが、本当は多摩丘陵に連なる山の中だったのです。
映像のマジックです。
印象深いお話だったので、この小学校のシーンもよく覚えていました。
また、大人になって見返すまで、二瓶正也さんが出ていることにまったく気付きませんでした。イデ隊員大好きなのに、どうした自分。
『帰ってきたウルトラマン』第25話「ふるさと地球を去る」に出てきた階段。
黒川駅から分校跡に行くと、バス通りからスロープで上がって行くことになります。
この階段はその反対側。
黒川隣の栗平駅の方からくると、階段があります。
階段そばのバス停に黒川分校の名が残っています。
「ふるさと地球を去る」は、当時あまり好きではなかったので小学校のシーンも覚えておらず、後になって文献でロケ地のことを知りました。
なぜ好きでなかったかというと、いつも穏やかで包容力に富む南隊員の暗い過去話は知りたくなかったからです。南隊員が好きだからこそ、子ども心にちょっとイヤだった。
入隊当初しょちゅう岸田隊員と対立していた郷さん、南隊員がとりなしてくれなかったら早々にMATを辞めていたと思うんですよ。
その意味で南隊員は理想のお兄さんキャラでした。
それと「ふるさと地球を去る」というサブタイトルが難解です。
一体誰の視点でつけられたサブタイなのか。本編を見てもいまひとつピンときません。
ここまで黒川駅南口方面を見てきましたが、駅の向こう、北口の方にもロケ地があるのです。
後編に続きます。